彩の国さいたま芸術劇場で行われている蜷川幸雄演出「タイタス・アンドロニカス」、1月21日のマチネに参加してきました。以下、その感想とレポートです。
＜会場＞
彩の国さいたま芸術劇場、実は初めてでした。
与野本町の駅を背に、こじんまりしたロータリーを左にまわると、
タイタスのポスターが。いやがうえにも期待が高まります。
与野本町以外駅はないので、きっと出演者の皆さん、この駅を使われてるんでしょね。
駅から会場までは徒歩７〜８分といったところ。
芸術劇場の客以外に集団客が降りる可能性はほぼゼロなので、
人の波についていけば辿りつけます。
中学校を過ぎると、いきなり左に芸術劇場です。
ポールには「タイタスのぼり」がたてられています。
紺地に細い赤文字で、国旗を挟んで3本。
…悪です。
どう好意的に解釈しても異国の風を感じません。むしろ、浅草あたりにはためいていそうです。
旗をやり過ごし、建物に向かいます。
肝心のウワモノは新しいせいもあり、かなり綺麗。看板は勿論タイタスです。
大ホールに向かうエントランスは、通常の階段状のものと
もうひとつ、屋根のついた回廊風のものがあります。
回廊越しに景色を見ると、ちょっとよい雰囲気。
一瞬ロォマです。いや、一瞬ね（笑）。
大ホール、正面入り口から入ってすぐのところに、
兜や鎧、衣装、旗、小物（生首や死体もどき）が展示されています。
みなさん、この展示にご注目！！
実はこの展示品、これからの舞台で実際に使われるものです！！！
どうやら、舞台展開のときに、このロビーから小物や衣装を持ち出している模様。
よく見るとハンガーや弓に名前が書いてあるという、ほほえましい状態です。
今のうちに、生首とかさわりまくっておきましょう（笑）
（因みに、横田さんは既にこの時点で衣装着てます。第一幕からでるので）
＜劇場販売＞
パンフレット：
真っ白な表紙でとても綺麗です。中身も読み応えあり。
1500円と値段も妥当。河合さんが対談をしていてちょっとびっくり。
最近、こんなこともやっているんですね。ユングリアン河合。
また学会で国分さんにたたかれるぞ（笑）
この写真の横田さんが、今まで見た中で一番本体（？）に近いかも。
ハムパンフはなんか違う人みたいだったので…
本：
タイタス・アンドロニカスをはじめとする、ちくま文庫のシェイクスピアシリーズが
販売されています。すべて、松岡和子さんの訳です。
一冊860円也。そして、もうひとつ、今月号のレプリークが。
吉田鋼太郎さんと麻実れいさんの対談が載っているようです。
Ｔシャツ：
劇場のオリジナルＴシャツを売っています。すみません、値段が
定かではないのですが…。白いＴシャツで、ひかえめなデザイン。
これなら着れそうです。買ってないけど。
CD：
舞台で使われている音楽のサントラです。。値段が定かではないのですが
おそらく普通に3000円くらいではないかと…。
「幻のサウンドトラック」と銘うってあったので、おそらく一般では
流通していないと思われます。
ほかに、机の端のほうにタイタス・アンドロニカストイレットペーパーが
置かれていましたが、果たしてあれは売り物なのでしょうか？
なんだか青い文字でいろいろ書かれていました。
『〜〜に終わりはないのか！！』とか（笑）
＜舞台装置＞
真っ白な壁に、白い床。
壁は二階構造になっていて、二階部分にアーク形の窓が開きます。
真ん中に人間の赤ちゃんにお乳を与えている狼の彫像があります。
この像はローマのシンボル「カピトリーノの狼」で、
この舞台の象徴的存在だとか。配置を換えて登場します。
＜開幕前＞
「なんとな〜くはじまる舞台」「カウントダウンで幕開け」と以前から
うわさに聞いていた舞台。
どうやら、真田ハムレットと同じ趣向で、リハーサルのような状態から
そのまま本番に移行する、という演出のようです。
そのため、舞台上では俳優さんが衣装を着たり、リハーサルしたりと
うろついています。ぜひぜひ！！早めにいって拝見しましょう！！
本番直前の俳優さんの表情や舞台の雰囲気なんて、
滅多にみれるものじゃないですよね。
因みに、ご本尊である蜷川さんも拝むことができます。
21日は、横田さん、開演10分前くらいから舞台に上がられてたような…。
舞台が始まる前に、一瞬上を向いて瞑目して、それから
すっと衣装の裾を捌かれたんですが、その時の動きがとても綺麗でした。
場内アナウンスで開幕が近いことが告げられると、
第一幕第一場にそなえて、俳優さん達が動き出します。
左に、バシエイナスの横田さん。
右がサターナイナスの鶴見さん。
「スタンバイいいかい？スタート！！」という蜷川さんの声で、
ついに幕開けです。
